神戸松蔭高校吉野合宿2010(5)荒れた森再生・鹿肉から考える
2011年01月23日神戸松蔭高校BlueEarthProject2010-11の吉野合宿2日目。手入れ不足の人工林で間伐体験をした後にまた別の森に向かいます。
昨日見た吉野川水源地の森の素晴らしい原生林とはうって変わって、今日は人間が無計画に伐採したために荒れてしまった森を見ます。実は初日から上流の川の様子がおかしいことに気づいていました。上流なのにごつごつした大きい石が見受けられず石が小さいことに。
20数年前に始まった製紙会社による吉野郡川上村奥地の原生林の伐採は非常に乱暴なもので、コストだけを考えた出材方法で、全てを伐り尽くしたうえに、林道も脆弱で無理なつけ方をしたもので、それから崩落が止まりません。
森の惨状を見ながら歩いて行くと、高校生たちの表情も少し変ってきます。
無理に通した林道が崩れる様子がわかります。土を留める工夫がされていないので、ものすごい量の土砂が川に落ちていきます。
この危機的状態から山と川を守ろうと森と水の源流館さんを中心に活動を続けています。「芽吹きの砦作戦」がそれです。
ここにはグリーンエコの森で神戸松蔭高校BlueEarthProjectやグリーンエコプロジェクトのOGが間伐された木も含まれると聞いて、生徒たちも親近感を覚えました。
さらに山を登っていくと、間伐材で作った山小屋があります。昔、山で林業をするとき、奥地の場合はこういう小屋を自分たちで作って寝泊りして作業をしていたということです。この小屋も、林業の大ベテラン辻谷さんが作られました。建築の大学の先生が見られたところ、大きな地震が来ても大丈夫というお墨付きをもらったとか。構造計算をしているわけでもなく、先人の知恵は本当にすごいです。
山小屋の中にはこんな素敵な囲炉裏もあります。見慣れない囲炉裏や生の火に集まってきます。
ここで、昨日自分たちで作った手づくり柿の葉寿司をいただきます。やっぱり自分たちで作った柿の葉寿司は美味しい!初めて食べる子もいましたが、みな感動していました。よかった~!
そして今日の目玉は鹿肉のバーベキュー。鹿を食べるなんてかわいそう・・・という声も聞こえてきますが、実際に現在の鹿は天敵がいなくなって増える一方。鹿にとっても餌がなくなって大変な時代です。写真のように鹿の届くところまで木の皮や草も食べ尽くされます。明らかに生態系のバランスが崩れている状態。かといって駆除すればいいというだけでなく、せっかくの大切な命をありがたく感謝して、肉から皮までちゃんと利用するのも大事なことだと思います。
そんな思いが詰まった鹿肉のバーベキュー。女子高生はどんな反応するか楽しみ半分不安半分だったんですが、みんな「おいしい!」と評判。まあ山の中でバーベキューすれば、どんなものだっておいしく感じますが、好評で何より。都会でも鹿肉を上手に料理して、山の現状も理解しつつ、うまく循環出来ていければなあと思っています。川上村でも鹿肉もっとマーケティングしていきましょう!!

で、ここでバーベキューの火を前にしてたっちゃんこと辻谷さんから生徒に良いお話が。
冬の山で大量の食糧を持ちながら着火剤から薪に火を移すことが出来ずに亡くなってしまった大学生の話から「知恵と知識は違う」「生きる力をつけないといけない」
自然を守ろうではなく「人間は自然に守られている」
生徒たちも真剣に聞いていました。何か心の奥に感じる物はあったと思います。

