水源地の森でおだやかな時間をすごした後、我々は吉野川の上流の別の流れに向かう。明らかに川の様子が先程までいた、川上村が保全管理している水源地の森とは違う。(写真手前が水源地の森で奥から別の流れ、小さな石ばかり)

その原因を環境プランナーの皆さんに見ていただこうと、奥へ脚を進める。途中、がけ崩れの現場が数多く見られる。林道を無理に通し、どんどん伐採搬出したために無理が生じ、崩れた模様。

現れたのは、無残に皆伐された原生林の痕跡。製紙会社の持続可能性を無視した施業により、自然が破壊された良い例である。辻谷さんからはこの自然を壊すのは何年かでできるが、戻るには何百年とかかると。実際にここから下流何kmにも渡って、上流とは思えない小石・砂利だらけの川となっている。

何も悪者探しをしているわけでなく、人間とはこういうことができる存在になっていて、経済・社会システムがそのような行動を取らせている現状を、目に焼き付けておく必要があると思います。

川上村ではこの状況を少しでも良くするために、間伐材を利用したがけ崩れ防止土留めの木柵を構築中。その作業現場も見ることが出来ました。

急斜面での大変な作業ですが、出来上がるとこんな風に。コンクリートで固めるものとは違い後々草が生え、木々も種を落として徐々に伸びていって自然に優しい形での保全・再生がはかれます。とにかく日本の土木は自然を制御しようとコンクリート等で固めすぎです。
人間と自然との関係。もう一度考えてみる必要があります。